ここのところ、残業のお供にK12Pを会社に持ち込んで聞いていた。
改めて聞くと、意外なまでの音場の広さと相変わらずの中高音の伸びやかさに再度目覚めてしまった。
また、会社という「いつもと違う場所」で聞くせいもあるだろうが、とにかく頭外定位する。
まさかカナル型全盛の昨今にイントラコンカ型の魅力にはまるとは・・・。
最近AKGから斬新なデザインの新型インナーイヤーシリーズが出ているものの、音質がAKGらしくないという意見をよく見る。
だからこそ、フォスターのOEMであるもののAKGサウンドを体現しているK12P/K14Pや、その後継機種であるK312P/K314Pが今貴重な存在となっている(と筆者は勝手に思い込んでいる)。
以前DTX50を購入した折りに参考にしたネットの掲示板に、安売り情報が上がった。
今回は横ヨドにてK314Pが2,000円とのことだった。
価格のどら氏のような口ぶりのたれ込みだったので心配したものの、ワゴンにて発見、確保に成功した。
GWが明け、会社に置きっぱなしにしていたK12Pとの比較を行った。
K12Pは3年ほどエージングされており、対するK314Pは未エージング。
これほど意味のないレビューはないだろうが・・・。
高音
K12Pのほうが細くマイルドで聞きやすい。
「エージングという経年劣化」の賜物だと思う、すばらしい。
K314Pは未エージングであるせいか、量は多いがまだ若干擦れてざらついている感がある。
おそらくはエージングにより両機はほぼ同じ高音を出すようになるのではないかと予想される。
中音
K12PよりK314Pのほうがわずかに明瞭な印象。
両機の間にあまり大きな違いは見いだせなかった。
低音
K314PのほうがK12Pより若干多い。
K12Pが「かろうじて出ている」とすると、K314Pは「量は少ないがポコポコと弾むような低音」という感じがする。
例えが古いが、MX400の低音の出し方に似ていると思った。
エージングが進むとより低音が増えるとのことだ、やや残念。
分解能
現状、エージングしきったK12PのほうがK314Pよりも立体感があるため、分解能もK12Pのほうがあるように思われる。
だがK314PがK12Pと同じ方向にエージングされれば、分解能の印象は逆転する可能性が大きい。
その他印象
K314Pは「見通しが良い」といわれることもあるが、確かにK12Pには無い「空気感」がある。
また、開放型の強みか、音場は広く良好。
外見
ケーブルはK12Pよりしなやかで摩擦が減ったため服に引っかかりにくくなった。
賛否が分かれそうだが、ボリュームコントローラがついている。
ケーブルは白、電極の絶縁体までも白で、ハウジングはiPod付属と同じく白と灰色。
プラグは金メッキのL型。
残念なのは白いがゆえ、接着剤のはみだしがやや目立つ。
形状はK12Pを踏襲しているが、ハウジング部には「AKG」の3文字が銀色の(おそらく)プリントの部分に白抜きで書かれている。
側面には、同じく銀色のプリントでK314Pと書かれている。
筆者が思うに、K12Pの方がやや高級感があって見栄えすると思う。
K12Pでは、銀色プリントではなく黄色のプラスチックがはめこまれており、「AKG ACOUSTICS」と書いてある。(プラグは銀色だが・・・)
総括
すでにディスコンとなってしまった本機K314Pを入手できて実にラッキーだった。
「どら、ありがとう」と言わざるを得ない。
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